「どうしてオレが、こんなとこに出なきゃなんないんだよ!!」 高耶の叫び声が、虚しく部屋の中に響く。 「大体な、管理人室って管理人がいるとこだろ?それがどうして、オレが!!」 「まぁまぁ、翔華さんが恥ずかしいからと言って逃げてしまったんですから、しょうがないでしょう」 直江のなだめる声に高耶はギロッと直江をにらみつける。 「だいたいな、それがまちがってんの!恥ずかしいならつくんなきゃいいんだろ?」 もっともな高耶の言い分に直江は苦笑した。 「まぁ、そうなんですが、ここに来られている方にはそれでは申し訳ありませんから」 「そんな奴いるのかよ?」 鋭い問いに、直江は少し考え込んでから 「少しはおられるんじゃないですか?」 と、頼りない事この上ない返事をかえす。 「それより、ほら、原稿読まないといつまでもこのままですよ?」 「ヴ〜・・・どうしてオレが・・・」 それは、管理人が悪いんですよ、と直江がなだめて、高耶の手に原稿を手渡した。 「えっと、・・・ 初めまして、そして、そうでない方も、こんなミラの果ての果てまでようこそお越しくださいました。突然、止まった高耶を直江は見つめた。 「高耶さん?どうかしましたか?」 「・・・ここでやめてもいいか?」 「・・・?どうしてです?」 突然原稿を伏せた高耶を不思議そうに見て、原稿をひっくり返した。 「えっと、たしか・・・ 高耶さんは私にとって、恩人のようなものです。 ・・・なんか、愛の告白みたいですね・・・」 高耶が読まなかった所に目を通して、ため息とともに直江が呟く。 「でも、まぁ、あなたに出会えなければってくだりは私も似たようなものですが」 高耶の耳元に低く囁いて、それから指を絡める。 「なおえ・・・」 「あなたに出会えなければこの命に意味はありませんでしたから」 このままアダルトな雰囲気に流れそうになったのを、高耶はすんでのところで止めた。 「ダメだ直江!まだ終わってない」 高耶の言葉に不機嫌そうに直江は動きを止める。 「なら、終わったらいいですか?」 「・・・おわったら、な」 そっぽを向いて、恥ずかしそうに高耶は答える。 その姿があまりにも可愛かったので、直江はすぐに機嫌を戻し、原稿に目を戻した。 「後は、このページに関する注意みたいですよ。 えっと、 当HP内の文章はすべて管理人である五十嵐翔華にあります。 「なんじゃそりゃ。こんなとこの文章、もってく奴とかいるのかよ」 「まぁ、このHPに関しては分かりませんが、時々非常識な奴はいますからね。 後は、 使われている素材を勝手に持って帰らないで下さい。」 「ふ〜ん、ダメなんだ。知らなかった。というか、そんなものを持って帰る方法も分からんというか・・・」 少し悩むように腕を組む高耶に直江は笑みを浮かべ、続きを読む。 「BBSに関してです。 前までネタばれは3日以上たってからとなってましたが、このたびから解禁にします。 一通り読み終わって、以上ですと直江が締めくくると高耶はほっと、ため息をつく。 「これで、仕事終わりだよな?よかった、よかった。 んでも、最後に一言言えって言われてたっけ・・・ ん〜と、なんか変な管理人ですが、時々遊びにきてくれると嬉しいです。 これからも、よろしくお付き合いしてやってください」 ずっと考えていたのだろう、一気に言い終えた高耶によく出来ましたと、直江が髪に口づける。 「もう、終わりましたから、いいでしょう?」 ふっと、耳に息を吹きかけられて、高耶は体をよじった。 「・・・へや、もどろ・・・」 恥ずかしそうに呟く高耶に直江は頷き、二人管理人室を後にしたのだった。 ご苦労様でした♪ |
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