管理人室



 「どうしてオレが、こんなとこに出なきゃなんないんだよ!!」
高耶の叫び声が、虚しく部屋の中に響く。
 「大体な、管理人室って管理人がいるとこだろ?それがどうして、オレが!!」
 「まぁまぁ、翔華さんが恥ずかしいからと言って逃げてしまったんですから、しょうがないでしょう」
直江のなだめる声に高耶はギロッと直江をにらみつける。
 「だいたいな、それがまちがってんの!恥ずかしいならつくんなきゃいいんだろ?」
もっともな高耶の言い分に直江は苦笑した。
 「まぁ、そうなんですが、ここに来られている方にはそれでは申し訳ありませんから」
 「そんな奴いるのかよ?」
鋭い問いに、直江は少し考え込んでから
 「少しはおられるんじゃないですか?」
と、頼りない事この上ない返事をかえす。
 「それより、ほら、原稿読まないといつまでもこのままですよ?」
 「ヴ〜・・・どうしてオレが・・・
それは、管理人が悪いんですよ、と直江がなだめて、高耶の手に原稿を手渡した。

 「えっと、・・・


初めまして、そして、そうでない方も、こんなミラの果ての果てまでようこそお越しくださいました。
わたくし、当HPの管理人五十嵐翔華です。
関西在住の一応女に属しております。
趣味はやはり小説を書くことで、普段うるさいぐらいしゃべる私が静かな時は99%ねたを考えている時(笑)
あと、同人誌集めもかなり趣味はいってます(苦笑)
好きなキャラはもちろん高耶さんで、カップリングは文句なしの直高!!
小説はすべて、直高です。
高耶さんは私にとって・・・



突然、止まった高耶を直江は見つめた。
 「高耶さん?どうかしましたか?」
 「・・・ここでやめてもいいか?」
 「・・・?どうしてです?」
突然原稿を伏せた高耶を不思議そうに見て、原稿をひっくり返した。
 「えっと、たしか・・・


高耶さんは私にとって、恩人のようなものです。
辛い時、彼の言葉を読み返して、やって来ました。
本当に高耶さんに出会えなければ、今私はなかったかもしれないと思ってます。



 ・・・なんか、愛の告白みたいですね・・・」
高耶が読まなかった所に目を通して、ため息とともに直江が呟く。
 「でも、まぁ、あなたに出会えなければってくだりは私も似たようなものですが」
高耶の耳元に低く囁いて、それから指を絡める。
 「なおえ・・・」
 「あなたに出会えなければこの命に意味はありませんでしたから」
このままアダルトな雰囲気に流れそうになったのを、高耶はすんでのところで止めた。
 「ダメだ直江!まだ終わってない」
高耶の言葉に不機嫌そうに直江は動きを止める。
 「なら、終わったらいいですか?」
 「・・・おわったら、な」
そっぽを向いて、恥ずかしそうに高耶は答える。
その姿があまりにも可愛かったので、直江はすぐに機嫌を戻し、原稿に目を戻した。
 「後は、このページに関する注意みたいですよ。
  えっと、

  当HP内の文章はすべて管理人である五十嵐翔華にあります。
  個人的に楽しむ以外のことでの無断使用は禁止します」

  
 「なんじゃそりゃ。こんなとこの文章、もってく奴とかいるのかよ」
 「まぁ、このHPに関しては分かりませんが、時々非常識な奴はいますからね。
  後は、
使われている素材を勝手に持って帰らないで下さい。
これは再配布に当たるので、使用したい場合はそのページの下に出来る限り
リンクしてありますので、そちらに行ってから貰ってきてください

 「ふ〜ん、ダメなんだ。知らなかった。というか、そんなものを持って帰る方法も分からんというか・・・」
少し悩むように腕を組む高耶に直江は笑みを浮かべ、続きを読む。
 「BBSに関してです。

  前までネタばれは3日以上たってからとなってましたが、このたびから解禁にします。
  お好きな時にお好きな事をどうぞ。
  ただし、他人を中傷する内容などはその場で即刻排除させていただきます。
  ご了承ください。
  
一通り読み終わって、以上ですと直江が締めくくると高耶はほっと、ため息をつく。
 「これで、仕事終わりだよな?よかった、よかった。
  んでも、最後に一言言えって言われてたっけ・・・
  ん〜と、なんか変な管理人ですが、時々遊びにきてくれると嬉しいです。
  これからも、よろしくお付き合いしてやってください」
ずっと考えていたのだろう、一気に言い終えた高耶によく出来ましたと、直江が髪に口づける。
 「もう、終わりましたから、いいでしょう?」
ふっと、耳に息を吹きかけられて、高耶は体をよじった。
 「・・・へや、もどろ・・・」
恥ずかしそうに呟く高耶に直江は頷き、二人管理人室を後にしたのだった。

ご苦労様でした♪


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何か御用の際は、mailへどうぞ。

 
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