ある日の会話(金木犀編)
直江:そう言えば高耶さん、長秀が置いていったビデオ見かけませんが、捨てられたんですか?
(高耶、直江の質問に慌てる)
高耶:えっ、ビデオ?・・・あっ、うん、捨てた、捨てた。あんなの、持って来んなって感じだよなぁ。
直江:・・・高耶さん、なにか隠してませんか?
高耶:か、隠してなんかねぇよ!
直江:目を逸らしましたね。
ご存知でしたか?高耶さんが何かを隠そうとなさる時はよく、そうなさるんです。
なんでしたら、長秀に直接聞きましょうか?
高耶さんに何を渡したのか。
あいつも、この家に立ち入り禁止にはされたくないでしょうから、きっと話してくれるでしょうし。
高耶:・・・卑怯者・・・
ビデオ、捨ててない。俺の部屋にある・・・・
(高耶、そっぽを向いたまま答える)
直江:ということは、中身を見られたんですね?
パッケージは明らかにAVでしたから、好みの女性でもいました?
高耶:なっ、そんなんじゃねえよ。
直江:それじゃぁ、どうして?
第一、あんないかにも、みたいなのをあなたが見られるとは思えないのですが。
あまり、好きではないでしょう?
高耶:なんだよ・・・お前までオレを子ども扱いするのかよ!
直江:私まで、ということは、長秀にたきつけられたんですか?
高耶:千秋のやつ、貰ったビデオまだ見てないって言ったら「これだからお子ちゃまは。」って、言ったんだぜ?!
だから、絶対に隅から隅まで見て、事細かに感想を述べてやろうと思って・・・
直江:それで、見られたんですね?
高耶:・・・うん・・・
直江:なら。どうしてそれがあなたの部屋にあるんです?
見終わったのなら、つき返すなり、捨てるなりしたらいいじゃないですか。
高耶:そんな事出来るわけないだろ!
直江:どうしてですか?
ただの、AVでしょう?捨てたからって、誰も文句言いませんよ?
それとも、やっぱり好みの女性でも?
高耶:だから、そんなんじゃないって!
直江:じゃぁ、どんなものなんですか?
高耶:うっ・・・内緒!第一、どうしてオレが貰った物をいちいち直江に報告しなくちゃなんないんだよ!
直江:話す気はない、と。
高耶:そういうこと!
直江:それでは、実力行使させてもらいます。
(直江、言い終わると同時に高耶を引き寄せて、口付ける)
高耶:ん・・・ちょっ・・・なにすん・・・
直江:何って、実力行使ですよ。話す気になったら教えてくださいね。
高耶:ふざけっ・・・んな・・・
直江:ふざけてませんよ?本気ですから。あなたは口よりも体の方が素直ですからね。
(直江、高耶の胸に手を滑り込ませる)
高耶:やぁ・・・
直江:ほら、これだけじゃ足りないでしょう?早く言わないとつらくなるだけですよ?
高耶:誰が、言う、か!
(直江、にらみつけてくる高耶に苦笑して手を離す)
高耶:えっ・・・直江?
直江:そんなに、私に知られたくない内容でしたか?私はあなたのことが知りたいだけなんです。
・・・なんか、長秀に嫉妬しそうですよ。ただでさえ、譲さんや美弥さんにはかなわないのに。
高耶:直江・・・
・・・笑わないんだったら、教えてもいい・・・
直江:!本当ですか?
高耶:あぁ、でも絶対に笑うなよ!
あのビデオの中身は・・・その・・・お前なんだ・・・
直江:えっ?・・・いまいち理解できないんですが。
私はAVに出た覚えも、出された覚えもありませんよ?
高耶:ちがう。ここ最近のお前だよ。千秋が撮らせたんだ、暗示をかけて。
直江:最近の?暗示?
・・・つまり、暗示をかけられた会社の人間なんかに隠し撮りされた私が映っている、ということですか?
高耶:うん、そういうこと。
直江:それで、中身を見た高耶さんはそれを部屋にしまってくれたんですね。
高耶:笑うなよ!・・・それとも、あきれた?
直江:まさか!うれしいですよ。
高耶:うれしい?
直江:当たり前ですよ!それだけ高耶さんが私を思ってくれているって言う事なんですから。
隠し撮りされた気分はあまりよくないですが・・・
まぁ、でもこれは長秀を責めるべきで高耶さんではありません。
高耶:・・・よかったぁ。
(直江、嬉しそうに笑いかける高耶を思わず抱きしめる)
高耶:直江?
直江:今度、あなたのビデオも撮らせてもらっていいですか?私の宝にさせてもらいますから・・・
(直江、高耶に口付ける)
高耶:・・・少しだけならな・・・
直江:ありがとうございます。でも、今はベットに行きませんか?
我慢できそうにない・・・
高耶:オレも・・・
今回は途中に高耶さんがやられかかってますね(笑)
いつもとは少し違う感じに出来たかしら・・・
まぁ、もっとも最後はいつもどおりですが。
さて、金木犀で出てきた千秋のビデオ、これが正解です。
仕事中の直江のビデオ・・・なんか、少し見てみたいような気もしますが、きっと高耶さんは誰にも見せないでしょうね(笑)
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