ある日の会話(小説“月”の裏?)
高耶;あれ、直江、何聴いてんの?・・・包み紙があるってことは、プレゼントだよな?
(高耶、直江の後ろから体を乗り出して包み紙をつまみあげる)
直江;高耶さん、もう起きて大丈夫なんですか?
高耶;・・・お前がそれを言うか?一体誰のせいでベットと仲良くしてたと思ってるんだよ!
しかも、目ぇ覚ましたらおまえがいないし。
直江;すみません(笑)ぐっすり眠っていたので、少しなら大丈夫だと思いまして。
寂しい思いを、させてしまいましたね。
高耶;だ、誰が寂しいなんて言ったんだよ!それより、そのCDどうしたんだよ!!
直江;翔華さんから頂いたんですよ。
高耶;つまり、お前は女からもらったものを臆面もなく、俺の目の前で広げてるってことか?
直江;・・・高耶さん、翔華さんって、誰だか分かってますか?
高耶;んなもん、知りたくもねぇよ!
直江;高耶さん!
(直江、後ろを向いて、部屋を出て行こうとする高耶を慌てて引き止める)
直江;高耶さん、翔華さんはここの管理人の名前でしょう?これは、管理人の翔華さんが二人で聞いてくださいって、くれたんです!
高耶;・・・管理人?そういえば、そんなのもいたっけ・・・だ、だからってなんで下の名前で呼ぶんだよ!
あんなの、五十嵐で十分だろ!!
(高耶、直江がにたにた笑っているのを見て、慌てて付け足す)
直江;高耶さん・・・妬いてくださってるんですか?
高耶;なっ、!!!
直江;まぁ、聞いてみてください。
(直江、ヘッドホンの線を抜き、再生ボタンを押す)
高耶;・・・
直江;いま、流行っている、リラックスするとかいうCDなんだそうです。
高耶;なんか、・・・月みたいだ・・・
直江;・・!よく、わかりましたね。これの題は“moon”なんです。翔華さんのおっしゃったとおりですねぇ。
高耶;はぁ?なんで、そこで管理人が出てくるんだよ!
直江;いえ、これをくださる時に「仰木さんなら、きっと直感でこれの題名がわかりますよ」と。
高耶;げっ、他に何も言ってなかったか?
直江;・・・どうしてですか?
高耶;いや、なんでもない!!
直江;気になりますねぇ。私には内緒ですか?
高耶;べっ、別にそういうわけじゃ・・・
直江;じゃぁ、教えてください。
高耶;〜〜〜この間っ、お前がいない時に管理人と話をしたことがあったんだよ。そん時に、聞かれたんだ。何が、好きかって。
そんで、思わず月って答えたんだよ。それだけだ!
(五十嵐;本当は好きなタイプを聞いたんですけどねぇ(笑)。)
直江;・・・どうして、それであなたがこの曲の題を見抜ける理由になるんですか?
高耶;知るかっ!
(高耶;そっぽを向く)
直江;高耶さん、私の方を向いてください。本当は、私の印象でも聞かれたんじゃないですか?
高耶;なっ、なんでそうなるんだ!!
直江;いえ、別にこの間高耶さんが私のことを月みたいだと、言っていたのを思い出しまして。
それなら、翔華さんがやたらと楽しそうにこれを渡してくれた理由も、あなたの反応の理由も分かりますから。
高耶;・・・・
直江;当たらずとも、遠からずって所ですか(笑)
そういえば、前も思ったんですが、どうして月が私に似てるんですか?
高耶;・・・どこまで、行っても付いて来る、しつこいところ!!
直江;それはまた、あまりな言い方ですね。それで、本当のところは?
(直江、高耶の耳元で囁くようにして尋ねる)
高耶;〜〜〜光が、月の光が。
直江;光が?
高耶;・・・気付かないぐらい静かに、優しく、世界を包み込むから・・・お前が、オレを見るように・・・
直江;高耶さんっ。
(直江、高耶に突然抱きつく)
高耶;うわ、突然なにすんだよ!!
直江;高耶さんがあまりにも可愛いことをおっしゃってくださるもので♪
高耶;やめろって!さっきまで、嫌ってほどしただろ!!
直江;嫌になんて、なれるわけないじゃないですか。
高耶;んっ、やめろって・・・
直江;だまって・・・
高耶;んっ、や・・・
――――やはり、会話続行不可能なので、今回もこれにて、お開き!高耶さん、ファイトッ!――――
はい、またまた、こんなばかげたものを書いてしまいました。
どうも、これは最後に高耶さんが押し倒されて、終わるらしい・・・
高耶さん、すみません。なんか、画面から、蹴り飛ばされそうな・・・
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