――高耶さん――

囁かれる声が好きだった
“景虎”ではなく、“高耶”と呼ぶお前が好きだった
オレは本当に単純で
その響きの中に400年もの確執をも
糧にする強さを感じていた


直江・・・
オレが一度すべてを忘れたのは
お前が憎かったからでもなんでもない
オレはただ、お前とやり直したかったんだ

主・従ではなく
一個の人間として向かい合いたかったから

このままではダメなのだと
お互いが知っていた
それでも、どちらも決して口にはしなかった
錆れた鎖で互いをがんじがらめにして
すぐそこにいるのに触れ合う事すら出来なかった

ただただ
終わりを恐れ
鎖が切れるのを怖れ
オレの元から去るその後ろ姿を怖れ
お前のきつい瞳に恐れていた

いつか、去ってしまうのだろうと

だから、鎖にすがった
ダメだと知っていても

先には進めない・・・・・・

このままだめになる恐怖に目を瞑りながら
お前がいなくなる恐怖に
怯えていた


―――高耶さん―――

名前を呼んでくれ
強く、何度でも
それだけでお前を信じられるから
お前のぬくもりを感じられるから

それだけで生きて行ける


お前と共にある夢をみれる・・・




詩というよりも高耶さんの独白ですね
なんかなぁ・・・
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