霞
一陣の旋風が吹きぬける
それに誘われるように目をやると
純白の翼を背負ったあなたがいた
たたえる微笑みは
泣きたくなる程
純粋で
綺麗で
―――――はかなくて
思わず手を伸ばす
なのに、その手があなたに届く事はなく
指が触れる寸前に
あなたの姿は霞のように
消えてしまう
無の空間をかき集め
あなたを今の今まで抱いていた空気を抱きしめ
音にならない叫びが
口からほとばしり
真空を紅く染める
貴方しかいらないのに
貴方しか欲しくないのに
貴方がいてくれるだけで
俺は何にでもなれるのに
食べ物も水も
空気さえもいらない
だから、神よ、もしいるのなら
彼を
この腕に・・・・・高校の時、よく詩は書いていて、今回久しぶりに、トップに載せる以外の目的で書きました。 いかがでしょうか? どうも、新刊の影響がもろもろですね・・・五味箱に戻る
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