Eternity(後編) 
「離せ・・・っ!!」 「一体、何を怒っているんです!」 「うるさい!おまえなんか、大っ嫌いだ!!」 瞬間、直江の目の色が変わった。 高耶の腕が軋むほど、直江は強く握りしめた。 「それは聞き捨てなりませんね」 「――――― っ!」 「それじゃあ、まるで聞き分けのない子供だ。私の何が、そんなに気に食わないので すか?一体、私にどうして欲しいんです?」 いつも穏やかな鳶色の瞳が、野蛮な輝きを持って、高耶を射抜く。 高耶の肩がかすかに震えた。 「・・・もっと怒れよ」 「高耶さん・・・?」 「もっと・・・、もっと怒れよ!オレが何してもニコニコ笑ってんのなんて、おかしい じゃねぇか!オレが子供だって、適当にあしらってんなよ!それとも、オレがおまえ の主人だからって何も言えないのかよ!?そんなの、ちっとも対等じゃねぇだろう!」 高耶が怒鳴るようにして、訴えた。 そうして、直江はようやく高耶が何に対して憤っていたのか気づいた。 それは誤解です、高耶さん。と、すべての偽りを見透かす彼の瞳を覗き込む。 直江は、裸の自分で向かい合った。 「私は、あなたを適当にあしらった覚えなんてありません。例え主人でも、私は間違 っていることは間違っていると言います。何をしても、ニコニコ笑っているわけじゃ ありません。私はいつだって、あなたと真剣に向き合っています」 直江の誠意を込めた瞳に、憤りながら、それでも高耶は子供のように首を振った。 「・・・それなら、なんで今日のこと、怒らねぇんだよ。夜中にいきなり呼びつけて、 仕事まで休ませて、一日中振りまわしたのに・・・。なんで怒らねぇんだよ・・・」 「あなたが、いつもそんなことをする人だったら、私も怒りますけど、そうじゃない でしょう?怒るというよりも、何があったのかと心配してましたよ」 でも・・・、と直江は笑う。 「あなたが誘惑してきて、気まぐれにおあずけされた時は、さすがにカッとなりまし たけどね」 瞬間、高耶の顔が赤くなった。 直江は笑いながら、愛しい人をその腕に閉じ込めた。 「あなたが何をしてもニコニコしていると言いましたね?私があなたを軽く扱ってい ると、どうしてそう思ったんですか?」 「・・・だって・・・・・・」 「だって?」 「だって、オレが急に会えなくなったって言っても、全然平気で『じゃあ、また今度』 っていうじゃねぇか。何度そう言っても、全然平気そうでさ。会いたいって思ってる のはオレばっかりで、おまえ・・・ずりぃよ・・・」 直江のシャツを握り締めて、ぼそりと言う。 その言葉に、直江は驚いた。 「もしかして・・・、最近、会えなかった理由というのは・・・」 「最初は・・・っ!最初はただ冗談で言ってみただけだった。会えないって言って、おま えがどんな風にするのか知りたくて・・・、でも、すぐに今のは嘘だったって言うつもり だったんだ。それなのに、おまえ平然としてて、理由も聞かずに『しょうがない』で、 すませちまった」 オレのことなんてどうでもよくなったのかって、すげーショックだった・・・。 高耶が淋しそうに笑う。 「許せなくて・・・。『しょうがない』で簡単にすませちまう、おまえが許せなくて、い つのまにか試すように嘘ついちまってた。それでもおまえはいっつも平然としてて・・・、 おまえの気持ちがわからなくなった」 「私があなたに会えなくて平気だと思っていたんですか?」 高耶を抱きしめる手が強まった。 痛みで、高耶が少し身じろぎする。 「私はいつでもあなたを独占していたい。あなたの時間なんか全部自分のものにして、 あなたを私だけのものにしたい。そんな男が、あなたに会えないといわれるたびに、 どれだけの思いで耐えていたと思うのですか。機械越しじゃない、あなたの肉声を聞き たかった。ずっとずっと、あなたに触れて、抱きしめたかった」 直江の背中に自らの手をまわして、高耶はくすりと笑った。 「オレ、ばかみて〜。おまえのこと、疑って、おまえとの大事な時間を何度も逃しち まったんだな・・・」 「大丈夫ですよ。これからその時間を取り戻せばいいのですから」 「・・・じゃあ、今すぐ、オレの全部をおまえのものにしろよ」 かけがえのない相手を、強く、強く、抱きしめる。 もう二度と、想いが迷子にならないように・・・。 「オレはおまえのもので、おまえはオレだけのものだ・・・」 ――――― 愛してる ――――― 二人は、何度も何度も、その言葉を紡ぎ出す。 永遠の輝きを持つ満天の星に見つめられながら、砂のベッドに身を委ね、二人は深く 想いを交し合ったのだった。
〜The Happy En・・・
「ちょっとまったぁぁぁぁ!!!」 (おお〜っと、出ました!!ちょっとまったコ〜〜〜ル♪) 「義明〜〜〜っ!帰ってきたら、俺の分まで、しっかり働いてもらうからな〜っ!!」 東京では、一人、書類と格闘している照弘が、力いっぱい叫んでいたのであった★ ちゃんちゃん♪
〜The Happy(?) End〜
コメント:水姫 なな これにて、押し付けお祝い作品完結です♪ 改めて、10000HITおめでとうございますvv これからも素敵な小説をガンガン生み出していってください♪♪(*^O^*) コメント返し:翔華 本当にこんな素敵な小説をありがとうございましたvv 最後はもう、笑えますし♪ 本当に楽しかったです!! そして、10000HIT祝いなんてありがとうございます(^^ゞ これからも、つたないなりにがんばっていくつもりなので、お付き合いくださったら幸せですvvv            客室に戻る
               
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送